医療コラム

「北見市の医療事情① ~診療所の減少について~」

今回は、北見市の医療事情についてコラムを書かせて頂きたいと思います。私が父の跡を継いで開業した約13年前から、北見市は人口の割に診療所数が少ないと感じていました。2021年のデータでは、北見市の内科系診療所数は28、小児科系診療所数は9でした。これを人口10万人当たりの診療所数で表すと、内科系診療所数は24.25、小児科系診療所数は7.79となります。これらの数字の全国平均はそれぞれ44.81、17.16であることから、北見市の人口当たりの内科系及び小児科系診療所数は、全国平均に比べると約半分と言えます。すなわちこの地域の内科と小児科の診療所の医師は、全国平均に比べると約2倍の患者さんを診ているということになります。またこの地域の診療所に勤務する医師の高齢化も、以前から問題となっています。高齢の医師が多いということは、近い将来、引退する医師も多いということになります。さらに近年、この地域では新規に開業する内科系及び小児科系診療所が非常に少なくなっています。そのことからも、北見市内の診療所数はこれからますます減少していくことが予想されます。 市民の皆さんは、いざとなったら病院だけあれば大丈夫だろうと思われている方もいるかもしれません。しかし特に内科系及び小児科系診療所では、健康診断や一般診療の他にも、各種ワクチン接種や学校医、産業医、内科系休日当番医も行っており、地域医療には欠かせない業務も担っています。また数年前からコロナ禍になると、さらに発熱外来やコロナワクチン接種という業務も増えました。私は今年47歳になり、診療所の医師としてはかなり若い方ですが、最近体力的にも精神的にも辛くなってきました。今後もし北見市の診療所の閉院が進んでくると、診療所が担っている業務の維持が難しくなり、北見市の医療問題として直結してくると思われます。今年8月の北見市での新型コロナ感染者の急増で、北見市の医療の脆弱な状況を、北見市の医師の一人として実感しました。 将来の北見市の医療を守っていくためにも、今後予想される診療所数の減少に対して、市民の皆さんと行政が対策を講じないといけないと思われます。この地域での医師会でも以前からこの問題について議論されてきましたが、医師会だけで解決できるレベルは超えてしまっていると考えられます。

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