医療コラム

介護医療コラム(10)「北見市の医療の役割分担」

医療は、一次・二次・三次医療に分けられます。 一次医療とは、風邪や胃腸炎などの軽症の急性期疾患や高血圧などの安定している慢性期疾患などの診療を行うとともに、病気の予防や健康管理を行う地域に密着した医療です。これは主に地域の診療所や病院が、その役割を担っています。 二次医療とは、入院医療や専門外来医療を行う医療で、これは主に地域の急性期病院がその役割を担っています。 三次医療とは、特殊で先進的な医療に対応するために、先進的な技術と高度で特殊な機器が整備され、専門的な医療スタッフによる対応が可能な医療です。これは主に特殊機能病院や大規模病院がその役割を担っています。 北見市の場合、診療所や各病院で一次医療を行い、急性期病院で二次医療を行い、三次医療は北見赤十字病院で行われています。北見赤十字病院は、北見市のみならず、オホーツク圏の二次医療と三次医療を担っている医療機関です。このような役割分担があるため、例えば、風邪や胃腸炎の症状などで医療機関に受診する場合には、まず一次医療を担当している市内の診療所か病院に受診して頂くのが良いと思います。その受診した医療機関で、もし詳しい検査や入院での治療が必要と判断された場合には、二次医療機関である市内の急性期病院または北見赤十字病院に、一次医療機関から紹介することになります。その他に北見市では、休日や時間外の一次医療として、休日当番医や夜間急病センターがあります。それらの医療機関でも同様に、必要時には二次医療機関に紹介することになります。 北見市では以上のような医療機関の役割分担があります。その上で市民の皆さんにお願いしたいことがあります。北見市は他の大都市に比べ、これらの医療体制を少ない医師数で行っています。そのためそれぞれの医療機関を適切に利用して頂きたいと思います。具体的な例を挙げますと、まず休日当番医や夜間急病センターは休日や夜間に急に具合が悪くなった方に利用して頂きたいと思います。平日仕事が忙しいので受診できない、一週間前から具合が悪くて受診したというのはあまり適切な受診理由ではないと思われます。また北見赤十字病院に風邪などでも受診したいというお気持ちは十分わかりますが、北見赤十字病院は二次・三次医療を中心に頑張って頂きたいので、一次医療はその他の一次医療機関への受診をお願いしたいと思います。限られた医療資源を大切に利用して頂くため、市民の皆さんのご協力をよろしくお願いします。

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〒090-0065 北海道北見市寿町5丁目1-10

0157-26-6471

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