特にダイエットをしている訳ではないのに、食事をきちんと摂っているにもかかわらず、体重がどんどん減ってしまうという方はいらっしゃいませんか?もしそのような症状があれば、次のような病気が潜んでいる可能性があります。
①悪性腫瘍〜悪性腫瘍は人間の身体から栄養を横取りして自分のものにし、どんどん自分だけ大きくなっていくという特性を持っています。その為、身体のどこかに悪性腫瘍があると体重が減ります。腫瘍のできる場所によっては痛みが出ることや、食欲が低下することもありますが、全く無症状ということもあり得ます。その為悪性腫瘍を否定するためには、全身の検査が必要となります。
②糖尿病〜糖尿病は太っている方になる病気というイメージがあると思いますが、重症な糖尿病を患っているとむしろ体重が減ってきます。何故かというと、重症な糖尿病の状態に陥っていると、膵臓から分泌されているインスリンというホルモンの効きが悪くなっているため、食べた物などから分解された糖分が身体の中に吸収できなくなり、体重が減るのです。もしこれにより体重が減っていると、のどがすごく渇く、尿が頻回に出るなどの症状がでることが多いです。最も危険なのは、この状態に陥っているのにも関わらず、のどが渇くのでペットボトルのジュースをがぶ飲みするということを繰り返していると、どんどん糖尿病が重症化するということです。もしこのような徴候がある方は、近医で糖尿病の検査をお勧めします。
③内分泌疾患〜人間の身体の中からは、身体の働きを調節するホルモンというものが何種類も分泌されています。その中でも、身体の代謝を亢進させるホルモンに甲状腺ホルモンとカテコールアミンというものが存在します。もしこれらのホルモンの分泌量が異常に増えると、身体の代謝が活発になるため体重が減ってきます。もしこれらのホルモンが原因で体重が減っていると、他の症状として動悸や発汗などが認められることが多いです。 以上の3疾患が、食事をきちんと食べていても体重が減る代表的な疾患です。もし食事を毎日しっかり食べていて、特に運動などもしていないのに、1ヶ月に何キロも体重が減る様な方がいらっしゃいましたら、近くの医療機関へ受診して相談してみましょう。