医療コラム

皆さんに知って頂きたいこと

今月より医療コラムを書かせて頂きます。このコラムを通じ、病気に関して何かお役に立つ情報が少しでも地元の皆様に伝わればと考えております。よろしくお願い致します。 さて私のコラムの初回は、私が最もみなさんに知って頂きたいことについてまずお話したいと思います。それは北見市の胃がん、大腸がんの検診率が共に約7.5%、つまり100人がん検診を受けるべき人がいるのに7人くらいしか毎年受けていないということです。私の前任の別海町では共に約23%で、受けるべき人の4人に1人くらいはがん検診を受けており、前々任の釧路市でも約13%と北見市よりだいぶ高い受診率となっています。胃がんと大腸がんというのは早期の状態ではほとんど症状はありません。その為症状がない普段のうちからがん検診を積極的に受けて頂きたいと思います。他のがんにも言えることですが、がんは早期発見・早期治療というのが基本です。それは早期で発見した方が治療もそれだけ小さな治療で済むからです。多くの胃がん大腸がんのかなり早期の場合では、内視鏡(胃カメラ、大腸カメラ)で治療できるのでお腹を切らなくて済みます。その為入院期間もそれだけ短く、身体への負担も最小限にできます。一方腫瘍が大きい場合では、腫瘍を取りきるためにお腹をあけて手術をしなければならない為、入院期間が長くなり身体への負担も大きくなります。さらに場合によっては、よりきちんと病気が治るように、手術後抗がん剤の投与を行 う場合もあります。しかし最近では、内視鏡では治療できないがお腹を大きく開けなくてもよいくらいの状態で腫瘍を見つけられた場合、腹腔鏡手術という手術の方法もあります。その手術方法であれば、お腹に何箇所か穴をあけて腹腔鏡というカメラを直接お腹の中に入れて手術をすることにより、お腹の切る範囲を最小限に留められるので、従来の手術方法よりも比較的入院期間が短く、身体への負担も軽くなります。その為皆さんには是非積極的にがん検診を受けて頂き、がんが万一できていたとしても内視鏡か腹腔鏡手術で治療できるくらいの状態で見つけて頂きたいと思います。私の個人的な意見ですがお勧めの検診方法として、特に中高年の方は1年に1回は胃カメラと便潜血反応検査、大腸ポリープがある方は大きさにもよりますが1~2年に1回の大腸カメラ、大腸ポリープがない方は2~3年に1回の大腸カメラを受けて頂くという方法です。そうすれば特殊ながんを除けば比較的早期で発見できると思います。 皆さん胃がん・大腸がん検診を受けましょう!

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