医療コラム

六月に多い病気

今年は五月まで寒い日が続いているため、胃腸炎なども多く見られていますが、今年の六月が例年通りの気候となれば、六月は比較的病気が少ない月といえます。その為今回は、健診を受けましょうという内容でコラムを書きたいと思います。 北見市はこの五年間でがん検診の受診率は徐々に増えてきていますが、それでも全国、全道の平均に比べて婦人科検診、胃がん検診、大腸がん検診、肺がん検診などの各検診受診率は明らかに低いです。一部のがんを除き、一般的に各種のがんは、早期発見できれば今の医学では治癒できる可能性が十分にあります。がんは不治の病ではなくなってきているのです。がんを治すためには早期発見というのが大前提です。その為には各種がん検診は絶対に必要といえます。 がん検診の他にも、特定健診や職場などの健診も受けられる方は多いと思います。これらの健診も、糖尿病や脂質異常症、高血圧などの成人病を早い段階で見つけることにより、それらの疾患で引き起こされる、脳出血や脳梗塞、狭心症、心筋梗塞、腎不全などになる確率を下げる効果があります。これらの疾患は死亡する確率も高いですが、救命できたとしても後遺症を残す確率も高いため、予防することこそが重要なのです。 がん検診や特定健診、職場健診を受けることはもちろん重要ですが、これらの結果が再検査や精密検査、要治療の判定が出た際に、医療機関で二次検診や治療を受けることはさらに重要です。健診は受けるだけでは全く意味はなく、二次検診や治療を受けることで初めて意味のあるものとなります。 当院は在宅医療に力を入れています。その関係でがんの終末期の患者様や、脳疾患の後遺症や心疾患、腎疾患で通院が困難となっている患者様を診させて頂くことが多いですが、これらの重篤な疾患になる患者様が一人でも減るように、是非各種健診を一人でも多くの方々に受けて頂きたいと思います。 このコラムを読んで頂いた方は、良いきっかけだと考えて、友人やご家族を誘って是非病気の少ない六月中に健診を受けてください。そして健診の結果で何か指摘された場合には、症状がないから病院に受診しなくていいやと思うのではなく、何か病気が隠れてはいないか再検査や精密検査を受けて頂いたり、重篤な疾患に結びつかないように、治療が必要であれば症状がない時点から治療を開始しましょう!

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