医療コラム

在宅支援診療所とは?

現在診療所(クリニック)は、①通常の診療所と②在宅支援診療所、③強化型在宅支援診療所に分類されます。その中で当院は③に分類されています。まず①と②との違いについてですが、大きな違いは契約している患者様から依頼があった際に、24時間で対応する体制となっているのが②です。その中で他の診療所または病院と連携し、ある一定の条件を満たした②を③といいます。また1回の往診料や訪問診療料も、①<②<③となっています。また②と③では通常、24時間対応するための管理料を算定し、その費用も②<③となっています。 ところで何故、①と区別して②と③があるのかというと、②と③はその名の通り、在宅医療を支援する診療所なのです。病状や年齢などで通院が困難な患者様に対し、自宅や入所施設などに定期的な訪問診療および必要時の往診などを組み合わせ、訪問看護などの他の職種と共に、24時間必要時に対応するための体制となっています。 東京や札幌では、このような②や③の診療所は増えています。しかし北見市ではそれらの大都市に比べると、人口当たりの医師数も少ないため、診療所も少ない中、これらの②や③の診療所が増えるというのは難しいと思われます。しかし北見市では当院の他にも、在宅医療を支援する①〜③の診療所はいくつかあり、各診療所の医師は自宅や入所施設への医療に携わっています。しかし当院を含め各診療所では、在宅医療を希望される患者様の増加に伴い、受け入れが難しい状況となってきています。この問題を解決するためには、診療所の数、あるいは北見市の医師数を増やすことが必要ですが、それは現在の状況では困難と思われます。そのため訪問診療を受けるのを迷われている患者様には、医師が訪問する訪問診療からではなく、まずは看護師が訪問する訪問看護の導入をお勧めしています。北見市には訪問看護ステーションという、24時間で対応してくれる看護師がいます。訪問看護師さんでも十分対応できる病状であればそれだけで済みます。しかし看護師だけで十分な対応ができない場合には、訪問看護師が訪問診療の必要性を検討してくれますので、このように段階を踏んでの在宅医療を受けて頂いた方が、患者様のかかる費用も少なくできます。さらには訪問診療が早急に必要となった患者様に対し、円滑に訪問診療の導入ができるようにもなります。在宅医療を検討中の方は、参考にしてみてください。

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