医療コラム

介護医療コラム(5)「がんと在宅医療」

現在の日本では、2人に1人はがんになるといわれています。がんは早期発見、早期治療が望ましいですが、医療技術が発展している現代でも、早期で発見するのが難しいがんは少なくありません。がんを患った患者様で、他院より当院に在宅医療の依頼を頂くケースとして、①手術後に食欲がなく通院が困難となるケース、②抗癌剤の治療を他院で行いながら在宅療養をサポートするケース、③がんが治療できずに終末期となり在宅緩和医療を行うケースなどがあります。①のケースでは、特に高齢の術後の患者様に多いですが、手術後なかなか体力が回復せず、手術前と同様の生活ができるまで時間がかかる患者様がいらっしゃいます。そのような患者様に対し、食欲が改善するように内服薬の調整や、必要時には自宅で点滴などを行いながら療養をサポートするような在宅医療を行っております。②のケースでは、他院で抗癌剤の治療を受けているものの、食事がうまく摂れない、痛みのコントロールがうまくいかない、抗癌剤の副作用がつらく抗癌剤の継続が困難というような患者様に対し、在宅医療を行っております。この場合は抗癌剤を行っている主治医と相談しながら、内服の調整や自宅での点滴、疼痛コントロール、副作用に対する対応などを行いながら、他院で抗癌剤の継続が可能となるように在宅医療でサポートしております。③のケースでは、他院でそれまで抗癌剤などで治療していたが、効果が得られなかったり体力的に治療の継続が困難となり、それ以上の治療ができなくなった患者様などに対し、残された時間をなるべく苦痛なく過ごせるように、在宅医療でのサポートを行っております。具体的には、痛みのコントロールや不安、不眠に対する対応、食欲不振や倦怠感、便秘などのがんによる様々な症状の緩和などを行っております。このようながんの終末期医療を希望される患者様やその御家族も増えてきており、他院から当院に依頼頂き、残された時間を御自宅で御家族と共に過ごされる患者様も増えてきております。在宅での終末期医療のメリットとしては、やはり患者様が残された時間を好きなように過ごすことができ、御家族と共に過ごせる時間も長くとれることだと思われます。 がんを患われた患者様に対して、このようなサポートを在宅医療にて行っております。もしご希望される患者様がいらっしゃいましたら、主治医の先生とご相談頂ければと思います。

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